革製品の用語『室鞣し』とは?
室鞣しの前処理
革製品の用語『室鞣し』とは?の「室鞣しの前処理」について説明します。
室鞣しは、天然皮革を生産する技法の一つです。鞣しとは、皮を革にする工程のことです。鞣しには、植物性の原料を用いる植物鞣し、動物性の原料を用いる動物鞣し、金属や化学薬品を用いる合成鞣しなど、さまざまな方法があります。室鞣しは、動物鞣しの一種です。室鞣しでは、皮を塩漬けにした後に、石灰液に浸けて灰汁抜きをします。その後、皮を乾燥させます。乾燥させた皮を、水に浸して柔らかくします。柔らかくした皮を、なめし剤に浸けて鞣します。なめし剤には、クロム塩やアルミニウム塩などが用いられます。鞣した皮を、もう一度乾燥させます。乾燥させた皮を、仕上げ加工をして完成です。
室鞣しの前処理は、皮を鞣すための準備段階です。前処理では、皮に含まれる不純物を取り除き、鞣し剤が浸透しやすい状態にします。前処理の工程としては、皮を塩漬けにする、石灰液に浸けて灰汁抜きをする、皮を乾燥させる、などが含まれます。前処理を丁寧に行うことで、仕上がりの良い革製品を作ることができます。