革製品用語辞典『塩基度』

革製品用語辞典『塩基度』

革製品を知りたい

塩基度は、革製品の用語として用いられる言葉のようですが、具体的にどのような意味なのでしょうか?

革製品の研究家

塩基度は、クロムなどの錯体で組成の塩基性を示す尺度のことです。核形成金属の原子価に対する結合水酸基の割合を当量パーセントで表します。

革製品を知りたい

核形成金属の原子価に対する結合水酸基の割合を当量パーセントで表す、とのことですが、具体的にはどのような計算式で求めるのでしょうか?

革製品の研究家

塩基度は、(結合水酸基の当量数÷核形成金属の原子価)×100で計算します。

塩基度とは。

)塩皮・革木不。塩皮。鞣所の。)鞣…鞣なめ

塩基度の定義

塩基度の定義

革製品用語辞典『塩基度』

革製品の用語辞典として、今回は「塩基度」について解説します。

塩基度の定義

塩基度は、革のアルカリ度を表す指標です。革は、動物の皮膚をなめして作られるため、タンパク質を多く含んでいます。タンパク質は、アルカリ性物質と反応して「塩基性塩」を生成します。この「塩基性塩」の量が多いほど、革の塩基度は高くなります。

塩基度の求め方

塩基度の求め方

塩基度の求め方

塩基度は、革の酸性度を示す数値で、皮革業界では非常に重要な指標です。塩基度が高いほど、革はアルカリ性(中性よりpHが高い状態)になり、耐久性や耐熱性が高くなります。一方、塩基度が低いほど、革は酸性(中性よりpHが低い状態)になり、柔軟性や通気性が向上します。

塩基度は、革のpH値を測定することで求めることができます。pH値は、革を水に浸して得られる溶液の酸性度を示す数値です。pH値が7であれば中性、7より大きい場合はアルカリ性、7より小さい場合は酸性です。

塩基度は、革の用途によって適切な値が異なります。例えば、靴やバッグなどの耐久性を重視する場合は塩基度を高く設定し、衣類や手袋などの柔軟性を重視する場合は塩基度を低く設定します。

塩基度と鞣皮性の関係

塩基度と鞣皮性の関係

塩基度と鞣皮性の関係

皮の鞣しには、酸性、中性、アルカリ性の3つの条件があります。革製品業界では、皮を鞣すさいの溶液のpH値と、そのpH値と皮とを混ぜて鞣した皮のpH値との差を「塩基度」とよんでいます。

塩基度を測ることによって、皮の鞣皮性を判断することができます。塩基度が高いほど、皮はアルカリ性条件で鞣されており、硬くて丈夫になります。逆に、塩基度が低いほど、皮は酸性条件で鞣されており、柔らかくしなやかになります。

そのため、塩基度によって、皮の性質や用途が異なります。靴や鞄などの革製品は、硬くて丈夫な皮が必要なので、高塩基度の皮を使うことが多いです。一方、衣料品や手袋などの革製品は、柔らかくしなやかな皮が必要なので、低塩基度の皮を使うことが多いです。

塩基度の限界

塩基度の限界

-塩基度の限界-

塩基度は、皮革をなめすときに用いるアルカリ性の物質の量を示す指標であり、その限界値は皮革の性質によって決まります。塩基度が高いと、皮革は柔らかく弾力性のある仕上がりになりますが、強度が低下してしまいます。逆に、塩基度が低いと、皮革は硬く丈夫な仕上がりになりますが、柔軟性が失われてしまいます。そのため、皮革なめしにおいては、塩基度を適正な範囲に保つことが重要です。

塩基度の限界値は、皮革の種類や用途によって異なります。例えば、靴やバッグなどの耐久性を重視する製品には、塩基度を低く設定して硬い皮革に仕上げます。一方、手袋や財布などの柔軟性を重視する製品には、塩基度を高く設定して柔らかい皮革に仕上げます。また、皮革なめしの方法によっても塩基度の限界値は変わってきます。例えば、クロムなめしは塩基度を低く設定して行うため、硬い皮革に仕上がることが多いです。逆に、タンニンなめしは塩基度を高く設定して行うため、柔らかい皮革に仕上がることが多いです。

塩基度の活用

塩基度の活用

塩基度の活用

革の塩基度は、革の最終 pH 値を調整するために使用される重要なファクターです。塩基度は、革を洗浄した後や、染料や仕上げ剤を塗布する前に調整することが 多く、革の品質と耐久性に大きく影響します。

また、革の美しさ、手触り、耐久性などにも影響します。たとえば、塩基度の低い革は柔らかくしなやかになり、塩基度の高い革は硬く丈夫になります。

塩基度の活用方法としては、以下の3つが挙げられます。

1. 革の洗浄
塩基度は、革の汚れを落とすために使用することができます。汚れを落とすためには、中性洗剤を水に溶かし、その中に革を浸します。その後、革をすすいで乾かすことで、汚れを落とすことができます。

2. 革の染料
塩基度は、革の染料を定着させるために使用することができます。染料を定着させるためには、染料を水に溶かし、その中に革を浸します。その後、革をすすいで乾かすことで、染料を定着させることができます。

3. 革の仕上げ
塩基度は、革の仕上げ剤を定着させるために使用することができます。仕上げ剤を定着させるためには、仕上げ剤を水に溶かし、その中に革を浸します。その後、革をすすいで乾かすことで、仕上げ剤を定着させることができます。

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