革製品用語『ヘアアップ』を解説
革製品を知りたい
先生、『ヘアアップ』ってどういう意味ですか?
革製品の研究家
『ヘアアップ』とは、毛皮の縫製時に、毛の流れを逆にして使うことをいいます。逆毛使いとも呼ばれます。
革製品を知りたい
なるほど。毛の流れを逆にすることで、どんな効果があるんですか?
革製品の研究家
ヘアアップをすることで、毛皮の表面がより滑らかになり、高級感が出ます。また、毛皮の強度が増すというメリットもあります。
ヘアアップとは。
「ヘアアップ」とは、毛皮の縫製時に、毛の向きを逆にして使う技法のことです。反対に毛を使うとも言います。
ヘアアップとは?
ヘアアップとは、皮革の表面に毛羽立ちのある状態のことです。髪の毛が逆立っている状態に似ていることから、この名が付けられました。ヘアアップは、皮革が表面を擦ったり、引っ掻いたりすることで発生します。軽量の革では特に発生しやすく、また、使用時間が経つにつれて、ヘアアップが起きやすくなります。
ヘアアップは、皮革の風合いを損なうこともありますし、ひっかかりの原因となることもあります。そのため、ヘアアップを防止するためには、皮革を擦ったり、引っ掻いたりすることがないようにすることが大切です。また、ヘアアップが起こってしまった場合は、毛羽立ちを整えるために、スエードブラシやサンドペーパーなどで表面を軽くこすると良いでしょう。
ヘアアップの種類
ヘアアップには、革の表面を起毛させたブラッシュアップ、磨き上げたポリッシュアップ、革の表面に薄く銀面を残したバフアップの3つの種類があります。
ブラッシュアップは、革の表面をブラシで起毛させて柔らかくした仕上げ方です。起毛は革の表面に毛羽立ちを作ることで、革に独特のざらつき感と風合いを与えます。ブラシの種類や強さによって起毛の程度が異なり、ソフトな毛並みのブラシを使用すれば細かい起毛が、硬い毛並みのブラシを使用すれば強い起毛が得られます。
ポリッシュアップは、革の表面を磨き上げて滑らかにした仕上げ方です。磨き上げは革の表面にある凹凸を平らにして光沢を出すことで、革に高級感と上品な印象を与えます。磨き上げには、手作業で磨くものと機械で磨くものの2種類があります。手作業で磨く場合は、革に専用のクリームやワックスを塗って磨き上げ、機械で磨く場合は、革を研磨機にかけて磨き上げます。
バフアップは、革の表面を薄く削って銀面を残した仕上げ方です。銀面は革の表面にある組織で、革に独特の光沢と模様を与えます。バフアップは、銀面を残すことで革に自然な風合いを残した仕上げとなります。バフアップには、手作業で削るものと機械で削るものの2種類があります。手作業で削る場合は、革をサンドペーパーで削って銀面を残し、機械で削る場合は、革をバフ機にかけて銀面を残します。
ヘアアップのテクニック
ヘアアップとは、革の端の部分を毛のように立たせて仕上げる革製品加工技術のことをいいます。革靴や革ジャンパー、バッグ、財布など、様々な革製品の装飾に使用されています。
ヘアアップのテクニックは、革の端の部分を専用の機械で削り取って毛羽立たせる方法や、熱を加えて毛羽立たせる方法など、様々あります。仕上がりも、繊細で上品な印象のものから、ワイルドで男らしい印象のものまで、様々なバリエーションがあります。
ヘアアップは、革製品の美しさを引き立たせる効果があり、また、革の端の部分を保護する役割も果たしています。そのため、長く革製品を使用したいのであれば、ヘアアップ加工を施しておくことをおすすめします。
ヘアアップの用途
ヘアアップとは、革の風合いを出すために毛を立たせる加工のことです。ヘアアップにより革の表面に短い毛が立ち上がり、革本来の自然な風合いが強調されます。毛並みは革の表面を保護する役割があり、また、毛並みのコントラストによって革に奥行きが生まれます。
ヘアアップは、主にスエードやベロアなどの起毛革に対して行われます。起毛革は、革の表面をヤスリなどで削って毛を立たせた革です。ヘアアップを行うことで、起毛革の毛並みをさらに際立たせることができます。
ヘアアップは、革製品の見た目を向上させるために重要な加工です。ヘアアップされた革製品は、自然な風合いと高級感があり、幅広く人気があります。
ヘアアップの注意点
ヘアアップの注意点としてまず挙げられるのは、ヘアアップされた革は耐久性が高くなる一方で、柔軟性が失われることです。そのため、ヘアアップされた革でできた製品は、曲げたり伸ばしたりするのに適しません。また、ヘアアップされた革は水や湿気に弱いため、水に濡れないように注意する必要があります。ヘアアップされた革でできた製品を水に濡らしてしまった場合は、すぐに乾かすようにしましょう。また、ヘアアップされた革は直射日光にも弱いため、直射日光に当てないように注意する必要があります。
最後に、ヘアアップされた革は傷つきやすいという点にも注意が必要です。ヘアアップされた革でできた製品は、鋭利なもので引っ掻いたり、擦ったりすると、傷がついてしまうことがあります。そのため、ヘアアップされた革でできた製品を取り扱う際には、十分に注意する必要があります。