革製品の用語『CIE標準表色系』

革製品の用語『CIE標準表色系』

革製品を知りたい

CIE標準表色系とは何ですか?

革製品の研究家

CIE標準表色系とは、物体から反射される光のエネルギーの分光分布を測定し、三刺激値X、Y、Zを求め、この値から明度とx-y直交座標(色度図)上の位置ですべての色を表現する方法です。

革製品を知りたい

CIE標準表色系は、マンセル表色系やNCS(NaturalColorSystem)表色系とはどう違うのですか?

革製品の研究家

マンセル表色系やNCS(NaturalColorSystem)表色系は、顕色系の色体系ですが、CIE標準表色系は、混色系の色体系です。混色系とは、原色を設定してその混色量で色を表示する体系のことで、色の定量的表示に適しています。

CIE標準表色系とは。

CIE(シー アイ イー)表色系とは、国際照明委員会(CIE)が制定した色の表現方法です。物体から反射される光のエネルギーの分布を測定し、三刺激値(X、Y、Z)を求めます。この三刺激値から明度とx-y直交座標(色度図)上の位置によって全ての色を表現します。

マンセル表色系やNCS(Natural Color System)表色系などの顕色系の色体系とは異なり、CIE表色系は混色系の色体系です。混色系とは、原色を設定してその混色量で色を表示する体系のことで、色の定量的表示に適しています。

光の三原色(R=赤、G=緑、B=青紫)の加法混色の原理に基づいて発展したもので、色度図を使って色をYxyの3つの値で表します。Yが反射率で明度に対応し、xyが色度になります。主波長、純度、明度によって表示することもあります。

JIS規格であるJISZ8701には、CIEが1931年と1964年に推奨した表色系が規定されています。

CIE標準表色系とは

CIE標準表色系とは

CIE標準表色系とは、1931年に国際照明委員会(CIE)によって策定された、色を数で表す指標です。従来、色はその見た目によって主観的に評価されてきましたが、1924年にCIEが標準観測者(各波長帯における人間の等価相対感光度に対する標準値)を策定し、それにより色の数値化が可能となりました。

また、それ以前に、1921年にCIEによって三原色の混色則が策定されており、三原色の値を定性的に、(0%、100%)の範囲で数値化することにより、色を数値化しました。三原色混色則によるそもそも3つの「原色」が定性的に(XYZ)の3種類の混合値で定義されました。

CIE標準表色系の歴史

CIE標準表色系の歴史

革製品の用語『CIE標準表色系』

-CIE標準表色系の起源

CIE標準表色系は、ドイツの機械工学・生産工学研究所のグンターが、1920年初頭に、照明と色に関する研究の一環として、色を正確に定義し、測るための方法を提案したことから始まりました。グンターの提案は、色を3個の主要波長に基づいて定義するもので、色空間の色域を立方体で表すことが可能でした。

CIE標準表色系の発展

1920 年代後半に、国際照明委員会 (CIE)は、照明と色の標準化を目的として設立されました。CIE は、グンターの提案に基づいて、色を定義し、測るための方法を標準化することを検討しました。

1931 年に、CIEが最初の標準表色系を採択しました。この標準表色系は、3個の主要波長に基づいて定義されたもので、色空間の色域を立方体で表すことができました。

1960 年代に、CIEは、色空間の色域を馬蹄形で表すことができる、より正確な標準表色系を採択しました。この標準表色系は、CIE標準表色系1960と呼ばれるようになりました。

1970 年代に、CIEは、色空間の色域をより正確に表すことができる、現在の標準表色系であるCIE標準表色系1976 を採択しました。CIE標準表色系1976 は、3個の仮想波長に基づいて定義されたもので、色空間の色域を馬蹄形で表すことができます。

CIE標準表色系の重要性

CIE標準表色系は、照明、照明器具、フィルター、ディスプレイ、革製品など、様々な分野で広く使用されており、照明と色の標準化に重要な役割を果たしています。

CIE標準表色系の仕組み

CIE標準表色系の仕組み

CIE標準表色系は、色を数値化するための国際標準です。国際照明委員会(CIE)によって1931年に開発され、現在でも広く使用されています。

CIE標準表色系は、3種類の錐体細胞を使って色を認識する人間の目の仕組みを基にしています。錐体細胞は、赤、緑、青の3種類の光に敏感で、この3種類の光を組み合わせてさまざまな色を識別しています。

CIE標準表色系は、この3種類の錐体細胞の感度を数値化して表したものです。具体的には、赤、緑、青の3種類の光の波長を決め、それぞれの光の波長に対する錐体細胞の感度を数値化しています。

CIE標準表色系は、色を数値化することで、色の比較や分類、色の再現などを容易にします。また、色覚異常の診断や、照明の設計などにも使用されています。

CIE標準表色系のメリットとデメリット

CIE標準表色系のメリットとデメリット

-CIE標準表色系のメリットとデメリット-

CIE標準表色系は、1931年に国際照明委員会(CIE)が制定した表色系です。人間の視覚特性に基づいており、色を数値で表すことができます。このため、色を正確に伝達したり、色を比較したりすることが容易になります。

CIE標準表色系のメリットは、以下の通りです。

* 客観的で標準化された表色系です。そのため、色を正確に伝達したり、色を比較したりすることが容易です。
* 色を数値で表すことができるため、色をコンピュータで処理することが容易になります。
* 国際的に広く使用されているため、色を他の国の人と共有することが容易です。

CIE標準表色系のデメリットは、以下の通りです。

* 人間の視覚特性に基づいているため、人間の知覚と異なる色になることがあります。
* 色を数値で表すことができるため、色を感覚的に理解することが難しいことがあります。
* 国際的に広く使用されているため、他の表色系の色をCIE標準表色系に変換することが難しいことがあります。

全体的に見て、CIE標準表色系は、色を正確に伝達したり、色を比較したり、色をコンピュータで処理したりする必要がある場合に適した表色系です。ただし、人間の視覚特性に基づいているため、人間の知覚と異なる色になることがあります。

CIE標準表色系の活用事例

CIE標準表色系の活用事例

CIE標準表色系の活用事例は、さまざまな産業分野で幅広く見られます。

例えば、印刷業界では、CIE標準表色系を利用することで、モニターやプリンターのカラープロファイルを作成し、印刷物の色を正確に再現することができます。また、繊維業界では、CIE標準表色系を利用することで、生地の色を数値化し、色の管理や品質管理を効率的に行うことができます。さらに、塗料業界では、CIE標準表色系を利用することで、塗料の色を正確に表現し、顧客に正確な色情報を提供することができます。

CIE標準表色系は、色を数値化することで、色の管理や品質管理を効率的に行うことができるため、さまざまな産業分野で活用されています。

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