革製品の用語「非タンニン分」の意味とは?
革製品を知りたい
『非タンニン分(タンニンエキス中に含まれる皮に吸着されない成分を非タンニン分といい、有機酸及び塩、糖類あるいは比較的分子量の小さいポリフェノール類などである。タンニン分/非タンニン分の比率が大となれば、タンニン液の収れん性は強くなり、逆に比率が小となれば収れん性が弱くなる。試験方法はJISK6504植物タンニンエキス分析法に規定されている。)』の意味が分かりません。
革製品の研究家
『非タンニン分』とは、タンニンエキス中に含まれる皮に吸着されない成分です。
革製品を知りたい
『非タンニン分』には、有機酸、塩、糖類、比較的分子量の小さいポリフェノール類などが含まれているのですね。
革製品の研究家
その通りです。『非タンニン分』の比率が大きいほど、タンニン液の収れん性は弱くなります。
非タンニン分とは。
革製品の用語「非タンニン分」とは、タンニンエキス中に含まれる皮に吸着されない成分のことを指します。有機酸、塩、糖類、比較的分子量の小さいポリフェノール類などが含まれます。タンニン分と非タンニン分の比率が大きくなると、タンニン液の渋みが強くなり、逆に比率が小さくなると渋みが弱くなります。試験方法は、日本工業規格(JISK6504)の植物タンニンエキス分析法に規定されています。
非タンニン分とは?
非タンニン分とは、革製品に含まれる様々な成分のことです。 タンニン以外にも革製品には脂分、タンパク質、糖分、無機質などの成分が含まれています。これらの成分が革製品の風合い、強度、耐久性などを決めています。
タンニンの目的は、皮革を腐敗しやすい状態から化学反応を起こし安定させます。 皮革の成分でタンニンに含まれない成分が非タンニン分です。 革製品に使用される革は主に動物の皮から作られます。動物の皮はタンパク質でできていますが、タンパク質はそのままでは腐敗しやすい性質を持っています。タンニンは革の成分であるタンパク質と結合し、腐敗を防ぐ役割を果たします。また、タンニンは革を硬くする性質があり、革製品に強度と耐久性を与えます。
タンニン分と非タンニン分の違い
タンニン分と非タンニン分の違い
非タンニン分とは、タンニンなめしにおいて、皮革の重量の約50%を占める可溶性の成分のことです。 非タンニン分は、動物の皮からタンニンを取り除くために使用されるタンニンなめし剤の残留物と考えられており、その組成は革の種類によって異なります。
タンニン分は、革に強度と耐久性を与える成分です。非タンニン分は、革に柔軟性と弾力性を与える成分です。そのため、革の性質は、タンニン分と非タンニン分のバランスによって決まります。
タンニン分が多い革は、堅く耐久性がありますが、非タンニン分が少ない革は、柔軟で弾力性があります。タンニン分と非タンニン分のバランスがよい革は、堅さと柔軟性の両方を兼ね備えた、丈夫で使いやすい革になります。
非タンニン分の種類
非タンニン分とは、革製品の重量に対して、非タンニン成分が占める割合のことを指します。この非タンニン分には、タンパク質、脂質、糖質などが含まれています。
非タンニン分の種類は、主に3つに分類されます。
1つ目は、天然非タンニン分です。これは、動物の皮革に元々含まれている非タンニン分のことです。天然非タンニン分は、コラーゲン、エラスチン、ケラチンなどのタンパク質から構成されています。
2つ目は、抽出非タンニン分です。これは、鞣し工程で革から抽出された非タンニン分のことです。抽出非タンニン分は、タンニン、シュガー、脂肪酸などの成分から構成されています。
3つ目は、添加非タンニン分です。これは、鞣し工程で革に加えられた非タンニン分のことです。添加非タンニン分は、オイル、ワックス、染料などの成分から構成されています。
非タンニン分の試験方法
非タンニン分の試験方法
革の非タンニン分を試験する方法として、いくつか挙げられる。そのうちの1つが「タンニン分試験法」である。これは、革を細かく刻んで溶媒に溶かし、溶媒を蒸発させることで、革に含まれるタンニン分を測定する方法である。もう1つの試験方法が「クロム分試験法」である。これは、革を細かく刻んで溶媒に溶かし、溶媒を蒸発させることで、革に含まれるクロム分を測定する方法である。さらに、革の非タンニン分を試験する方法として、「鉄分試験法」がある。これは、革を細かく刻んで溶媒に溶かし、溶媒を蒸発させることで、革に含まれる鉄分を測定する方法である。
非タンニン分の影響
非タンニン分とは、革の製造工程において皮に含まれる非タンニン性の成分であり、タンニン以外の成分を指します。タンニンは、植物由来の成分であり、皮をなめして革にする際に使用されます。非タンニン分には、タンパク質、脂質、糖質などが含まれており、革の風合いや強度、耐久性、防水性などに影響を及ぼします。
非タンニン分は、タンニンの働きを助ける役割も果たしていますが、多すぎると革の品質を低下させる場合もあります。非タンニン分が多い革は、柔らかく風合いが良いのですが、強度や耐久性が低く、水に弱いという特徴があります。そのため、革の製造工程では、非タンニン分を適切な量に調整することが重要です。
非タンニン分が少ない革は、硬く丈夫で、水や汚れに強いという特徴があります。また、耐久性にも優れており、長期間使用することができます。しかし、硬い革は、加工がしにくく、使い勝手も悪くなる場合があります。そのため、革の用途に応じて、非タンニン分の量を調整することが重要です。