革製品の用語『煙草入れ 煙管、煙草』

革製品の用語『煙草入れ 煙管、煙草』

革製品を知りたい

革製品の用語『煙草入れ』について教えて下さい。

革製品の研究家

煙草入れとは、刻み煙草を入れるための入れ物です。江戸時代には、刻み煙草を入れる煙草入れと煙管、煙管入れの三ツそろ(揃)いがセットになって必需品でした。

革製品を知りたい

煙草入れに使用された皮の種類を教えてください。

革製品の研究家

煙草入れに使用された皮は、高級品としての輸入革、国内生産の外国産皮革の模倣革、それと国内産革に分けられます。金唐革(羊革、子牛革)、印伝革(鹿革)、ハルシヤ革(牛馬革)、菖蒲革(鹿革)、しぼ革(粗い目のシワがある革を“鬼しぼ革”牛革)、その他サントメ革(鮫革)、姫路革(牛革)、蒲団革、文庫革(牛革)が伝世品としてあげられます。

煙草入れ 煙管、煙草とは。

江戸時代、喫煙は社会のあらゆる階層に普及し、煙草具は必需品でした。煙草具には、刻み煙草を入れる煙草入れ、煙管<きせる>、煙管入れの三ツそろ(揃)いがセットで使われていました。

煙草入れに使用される皮革は、高級品としての輸入革、国内生産の外国産皮革の模倣革、それと国内産革の3種類に分けられます。

輸入革としては、金唐革(羊革、子牛革)、印伝革(鹿革)、ハルシヤ革(牛馬革)、菖蒲革(鹿革)、しぼ革(粗い目のシワがある革を“鬼しぼ革”牛革)、サントメ革(鮫革)、姫路革(牛革)、蒲団革、文庫革(牛革)などが伝わっています。

金唐革はオランダ、印伝はインド、ハルシヤはペルシャ、サントメはインドの地名を示しており、これらは外国から輸入された高価な皮革を用いて細工されたものです。

輸入革:金唐革、印伝革、ハルシヤ革、サントメ革

輸入革:金唐革、印伝革、ハルシヤ革、サントメ革

輸入革とは、読んで字のごとく日本国外で作られている革です。日本の革製品と比べて高級感を持ち合わせているため、多くの日本の方々に好まれています。

金唐革は、中国で製造されている皮革です。金色の模様が特徴的であり、日本では茶道具の収納袋などに使われることが多い革製品です。

印伝革は、日本の鹿革に日本の伝統的な模様を描いたものです。耐久性が高く、水に強いのが特徴的です。

ハルシヤ革は、日本の鹿革に模様を描いたものです。印伝革に比べて、色が淡く、表情が柔らかいため、女性に人気です。

サントメ革は、西アフリカで生産されている革です。丈夫で耐久性に優れているため、鞄や靴など、様々な革製品に使用されています。

国内産革:蒲団革、文庫革、菖蒲革、しぼ革

国内産革:蒲団革、文庫革、菖蒲革、しぼ革

国内産革には、さまざまな種類があります。その中でも、蒲団革、文庫革、菖蒲革、しぼ革は、その特徴から、革製品に多く使用されています。

蒲団革は、軽量で柔らかく、耐久性にも優れています。鞄や財布などの革製品に多く使用されています。

文庫革は、表面に細かいシボがあり、滑らかな手触りが特徴です。文庫本や手帳などの革製品に多く使用されています。

菖蒲革は、表面に細かい凹凸があり、シボ革よりも丈夫なのが特徴です。靴やブーツなどの革製品に多く使用されています。

しぼ革は、表面に細かいシボがあり、耐久性にも優れています。鞄や財布などの革製品に多く使用されています。

高級品としての輸入革:金唐革(羊革、子牛革)、印伝革(鹿革)、ハルシヤ革(牛馬革)

高級品としての輸入革:金唐革(羊革、子牛革)、印伝革(鹿革)、ハルシヤ革(牛馬革)

金唐革、印伝革、ハルシヤ革は、革製品のの用語の中では 高級品として扱われる皮革です。

金唐革は羊革と子牛革を原料とした皮革です。その名の通り、金唐草の模様が特徴で、中世の肌革の本場である金唐国から伝わったと言われています。日本では江戸時代から製造されており、現代では高級鞄や財布などの製造に使われています。

印伝革は、鹿革に漆で模様をつけた皮革です。その起源は不明ですが、16世紀頃にはすでに存在していたと言われています。印伝革は柔らかく丈夫で、独特の風合いが魅力です。現代では小物入れやバッグなどの製造に使われています。

ハルシヤ革は、牛革や馬革を原料とした皮革です。その名は、革の表面を研磨するハルシヤという工具に由来しています。ハルシヤ革は硬くて丈夫で、傷がつきにくいという特徴があります。現代では靴やバッグなどの製造に使われています。

国内産革の模倣革:サントメ革(鮫革)、姫路革(牛革)、菖蒲革(鹿革)、しぼ革(荒い目のしわがある革を“鬼しぼ革”牛革)

国内産革の模倣革:サントメ革(鮫革)、姫路革(牛革)、菖蒲革(鹿革)、しぼ革(荒い目のしわがある革を“鬼しぼ革”牛革)

– 革製品の用語『煙草入れ 煙管、煙草』

国内産の革の模倣革には、サントメ革(鮫革)、姫路革(牛革)、菖蒲革(鹿革)、しぼ革(粗い目の皺がある革を“鬼しぼ革”ともいう、牛革)などがあります。

サントメ革は、その名の通り、サメの皮革から作られた革です。サメの皮は、硬くて丈夫で、耐久性に優れています。また、独特の風合いがあり、高級感があります。

姫路革は、姫路市の皮革産業が盛んなことから、その名が付きました。姫路革は、牛革を原料として作られており、柔らかくしなやかで、発色が良いのが特徴です。

菖蒲革は、鹿革を原料として作られた革です。菖蒲革は、鹿の皮が薄いため、非常に柔らかく、しなやかで、肌触りが良いのが特徴です。

しぼ革は、荒い目の皺がある革です。しぼ革は、牛革を原料として作られており、表面に粗い目の皺があるのが特徴です。しぼ革は、丈夫で耐久性に優れていて、傷が目立ちにくいことから、バッグや靴などの製品に多く使用されています。

三ツそろ(揃):煙草入れ、煙管入れ、煙管のセット

三ツそろ(揃):煙草入れ、煙管入れ、煙管のセット

三ツそろ)とは、煙草入れ、煙草入れケース、煙管のセットを指します。煙管は時代劇の中での定番のアイテムとしてよく見られますが、日常的に携帯して使用するため、煙草入れと煙草入れケースを携行していました。三ツそろは、主に江戸時代から明治時代にかけて、煙草愛好家の間で流行したアイテムです。

その名の通り、三ツそろは煙草入れ、煙草入れケース、煙管の3つで構成されています。煙草入れは煙草を携帯するための容器で、素材は金属製、木製、革製などがあります。見た目は小さな財布のような形状をしており、女性の懐に入れても邪魔にならないサイズです。煙草入れケースは煙草入れを収納するためのケースで、素材は革製が主流です。煙草入れよりも一回り大きいサイズで、腰にぶら下げて持ち歩くことが多かったです。煙管は煙草を吸うための道具で、金属製、木製、陶器製などがあります。様々な長さがあり、普段は三つ折りにたたんで携帯していました。

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