革製品の耐水度
革製品を知りたい
革製品の耐水度について教えてください。
革製品の研究家
耐水度とは、革などが水に対してどのような抵抗を示すかを示す指標です。静的耐水度と動的耐水度の2つの方法があります。
革製品を知りたい
静的耐水度と動的耐水度の違いを教えてください。
革製品の研究家
静的耐水度は、革に接触する水の水圧を増加させて、表面に水が現れるときの水圧又は時間で表します。動的耐水度は、舟型に成型した革の外側を水に接触させて反復屈曲を行い、水が内側に浸透するまでの時間又は屈曲後の吸水量で表します。
耐水度とは。
革製品の用語「耐水度」とは、革が水の吸収や浸透に対して抵抗する度合いのことです。耐水度の試験方法には、静的方法と動的方法の2種類があります。
静的方法は、革に接触する水の水圧を徐々に上げていき、革の表面に水が染み出てくる水圧または時間を測定する方法です。例えば、日本ではJIS規格K6550の「革試験方法」で耐水度試験機による方法が規定されています。
動的方法は、革を舟型に成形し、その外側を水に接触させながら繰り返し曲げ伸ばしすることで、水が内側に浸透するまでの時間または、曲げ伸ばし後の革の吸水量を測定する方法です。動的方法には、ペネトロメータ法とメーザー法があります。
国際標準化機構（ISO）では、ISO 5403-1:2002(IULTCS/IUP10-1)とISO DIS 5403-2:2002(IULTCS/IUP10-2)で動的耐水度の試験方法を規定しています。
耐水度とは？
耐水度とは？革製品の耐久性や機能性を高めるために重要な要素のひとつが耐水度です。耐水度は、革製品が水や湿気にどれだけ耐えられるかを表す指標で、一般的にはJIS規格（日本工業規格）によって定められています。JIS規格では、革製品を一定の条件下で一定時間水に浸し、その後の状態を評価して耐水度を5段階で評価しています。
耐水度が低い革製品は、雨や雪に濡れるとシミになったり、型崩れしたりする可能性があります。また、湿度の高い環境ではカビが生えやすくなるなど、耐久性が低下するおそれがあります。一方、耐水度が高い革製品は、雨や雪に濡れてもシミになりにくく、型崩れしにくいのが特徴です。湿度の高い環境でもカビが生えにくく、耐久性に優れています。
耐水度の高い革製品は、雨の日やアウトドア活動に適しています。また、湿度の高い環境でも安心して使用することができます。革製品を購入する際には、耐水度を意識して選ぶことで、より長く愛用することができるでしょう。
耐水度の試験方法
耐水度の試験方法
革製品の耐水度は、JIS規格L 1099によって規定されています。この規格では、製品を一定時間水に浸した後に、その状態を評価する方法が定められています。
具体的には、製品を24時間水に浸した後に、その状態を評価します。評価項目は、以下の4つです。
・外観の変化表面にシミやひび割れができていないか。
・強度低下引張強度や伸び率が低下していないか。
・色落ち元の色と比べて、色が変わっていないか。
・硬化元よりも硬くなっていないか。
これらの項目を評価し、製品の耐水度を判定します。
耐水度の試験方法は、製品の品質を評価するために重要なものです。この試験によって、製品が水に濡れた場合にどのような状態になるかを把握することができます。この情報をもとに、製品の取り扱い方法やメンテナンス方法を適切に決定することができます。
静的方法
革製品の耐水度を評価する方法として、静的方法があります。この方法は、革製品を一定の水圧に一定時間さらして、その後に革製品の重量を測定して、重量の変化を測定する方法です。重量の変化が大きいほど、革製品の耐水度が低いことを示しています。
静的方法は、革製品の耐水度を評価する最も一般的な方法です。この方法は、操作が簡単で、必要な機器も安価で、比較的短時間で測定を行うことができます。しかし、静的方法は、革製品の耐水度を評価する上で、いくつかの問題点があります。
まず、静的方法では、革製品に一定の水圧を一定時間さらします。しかし、革製品の使用状況では、水圧が一定であることはほとんどありません。例えば、革製品を雨にさらした場合、水圧は雨の強さによって変化します。また、革製品を水に浸した場合、水圧は水深によって変化します。
また、静的方法では、革製品の重量の変化を測定します。しかし、革製品の重量の変化は、革製品の含水量の変化によっても生じます。例えば、革製品を水にさらした場合、革製品の含水量が増加し、重量が増加します。しかし、革製品を乾燥させれば、革製品の含水量は減少して、重量も減少します。
このため、静的方法で革製品の耐水度を評価する場合は、革製品の使用状況を考慮した上で、水圧と測定時間を適切に設定することが重要です。また、革製品の重量の変化が、革製品の含水量の変化によるものなのか、耐水度によるものなのかを判断することが重要です。
動的方法
革製品の耐水度を測る動的方法には、主に以下の3種類があります。
1. ドラム法
ドラム法は、革を水を入れたドラムの中で回転させ、その革の変形や変質の状態を調べる方法です。革をドラムの中で回転させると、水と革が接触し、水は革の繊維の中に浸透していきます。すると、革は膨張したり、変形したり、変質したりします。ドラム法は、革の耐水度を測る最も一般的な方法です。
2. シャワー法
シャワー法は、革に一定量の水をシャワーのようにかけて、その革の変形や変質の状態を調べる方法です。シャワー法は、ドラム法よりも水と革が接触する面積が広く、革に与えるダメージが大きいため、ドラム法よりも厳格な耐水度試験とされています。
3. 彎曲法
彎曲法は、革を一定の角度で曲げて、その革の変形や変質の状態を調べる方法です。彎曲法は、革が曲げられたときにできるひび割れや、シワの状態を調べるのに適しています。
耐水度の重要性
耐水度の重要性
革製品は、耐久性と柔軟性を兼ね備えた素材ですが、水分に弱いという課題があります。革が水に浸かると、シミになったり、色落ちしたり、硬化したりする可能性があります。また、革はカビや細菌の繁殖しやすい環境でもあるため、濡れたまま放置していると、これらの微生物の繁殖を促し、革製品の劣化を早めることにもつながります。そのため、革製品を長持ちさせるためには、耐水性を高めることが重要です。