革製品の用語『ぬめ』とは何か?
革製品を知りたい
革製品の用語『ぬめ』について教えてください。
革製品の研究家
『ぬめ』とは、牛皮を植物タンニンで鞣した革のことです。
革製品を知りたい
植物タンニンで鞣すとはどういうことですか?
革製品の研究家
植物タンニンとは、樫の木やミモザの樹皮などから抽出した天然の成分です。タンニンは、革の繊維を強化し、耐久性を高める効果があります。
ぬめとは。
「革製品の用語『ヌメ』とは、牛皮の植物性タンニンでなめした革のことです。ヌメ革は底革ほどタンニン剤をしみ込ませず、比較的軽くなめしています。通常、半裁革でなめした後、乾燥させてから染革工場に必要な厚さに漉き、染色、加脂、仕上げなどの工程を経て、ベルト、鞄、小物用革、レザークラフト用革などの製品になります。」
ぬめの特徴
ぬめの特徴
ぬめ革は、タンニンなめし革の一種であり、革の強度、耐久性、柔軟性を兼ね備えた革です。タンニンは、植物の木や葉に含まれる天然のポリフェノールの一種であり、革をなめすために使用されます。ぬめ革は、タンニンの作用により、革の繊維が引き締まり、コシのある革質になります。また、ぬめ革は、タンニンが革に浸透することで、革の表面に美しい銀面を形成します。
ぬめ革は、その特徴から、鞄、財布、靴、手袋などの様々な革製品に使用されています。また、ぬめ革は、その耐久性と柔軟性から、工業用製品にも使用されています。
ぬめを作る工程
ぬめとは、革製品の用語で、革の表面をなめらかにする加工のことです。 革は、動物の皮をなめして作られますが、なめす前の皮は硬くてゴワゴワしています。そのため、なめす工程で、皮に油分や薬品を加えて、柔らかくしなやかにします。ぬめは、なめす工程の最後に、革の表面をなめらかにするために、革を水で濡らして、摩擦をかけて磨く加工のことです。
ぬめを作る工程は、大きく分けて3つあります。 1つ目は、革を水で濡らすことです。革は水に濡らすことで、繊維が柔らかくなり、摩擦で表面がなめらかになりやすくなります。2つ目は、革を摩擦する工程です。摩擦によって、革の表面に細かい傷がつき、光が乱反射することで、革がなめらかに見えます。3つ目は、革を乾かすことです。革は、乾かすことで、繊維が締まり、強度が増します。
ぬめは、革の表面をなめらかにするだけでなく、革の強度や耐久性を高める効果もあります。そのため、ぬめ革は、バッグや財布、靴などの高級革製品に使用されています。
ぬめの種類
-ぬめの種類-
ぬめには、大きく分けて「原皮ぬめ」と「再なめしぬめ」の2種類があります。 原皮ぬめとは、植物タンニンでなめした革を指します。植物タンニンは、ミモザの樹皮やオークの樹皮に含まれる天然成分で、革に柔軟性と耐久性を与えます。 再なめしぬめとは、一度なめした革をさらに植物タンニンでなめした革を指します。再なめしぬめは、原皮ぬめよりもさらに丈夫で耐久性があります。
ぬめの種類には、他にも「銀面ぬめ」と「床面ぬめ」があります。 銀面ぬめとは、革の表側をなめした革を指し、床面ぬめとは、革の裏側をなめした革を指します。 銀面ぬめは、革の表面が滑らかでシボ感があり、床面ぬめは、革の表面がざらざらしています。 銀面ぬめは、バッグや靴などの表革に使用され、床面ぬめは、中敷きや内装などに使用されます。
ぬめの用途
ぬめの用途は、バッグ、財布、靴、ベルトなどのファッションアイテムから、ソファ、椅子などの家具、さらには車の内装まで、さまざまです。ぬめ革は、丈夫で耐久性があるため、長期間使用することができます。また、使い込むほどに味わいが増していくという特徴もあります。そのため、ぬめ革を使った製品は、長く愛用できるものとして人気があります。
ぬめ革は、吸湿性に優れているため、ムレにくく、快適に着用することができます。また、通気性にも優れているため、蒸れにくく、暑い季節でも快適に過ごすことができます。さらに、ぬめ革は、水に強いという特徴もあります。そのため、雨の日でも安心して使用することができます。
ぬめ革は、手入れ次第で長く愛用することができます。定期的なメンテナンスを行うことで、ぬめ革の風合いを維持し、長寿命化させることができます。ぬめ革の手入れには、専用の革用オイルやクリームを使用します。革用オイルやクリームは、ぬめ革に栄養を与え、しなやかさを保つ効果があります。また、汚れや水分の付着を防ぐ効果もあります。
ぬめのケア方法
ぬめのケア方法
ぬめ革は、なめしの段階で植物タンニンが使用されているため、革本来の風合いがそのまま残され、エイジングを楽しむことができます。しかし、ぬめ革は水に弱いという性質があるため、ケアを怠るとシミやカビが発生しやすくなります。
ぬめ革のケアは、定期的なブラッシングとオイルメンテナンスが基本です。ブラッシングは、革の表面に付いた汚れや埃を取り除くことで、革の質感を保ちます。オイルメンテナンスは、革の内部に潤いを与え、ひび割れや乾燥を防ぐ効果があります。
ブラッシングは、柔らかい豚毛ブラシで行います。革の表面を軽くブラッシングすることで、汚れや埃を取り除くことができます。オイルメンテナンスは、革専用のオイルを布やスポンジに染み込ませて、革の表面に塗布します。オイルを塗布した後は、革を柔らかくするために、手で揉み込むようにします。
ぬめ革のケアは、定期的に行うことで、革の風合いを保ち、長く楽しむことができます。ケアの頻度は、革の使用頻度や環境によって異なりますが、一般的には1~2ヶ月に1回程度が目安です。