革製品の風合いを数値化するKESシステムとは？
革製品を知りたい
先生、『KESシステム』って何ですか?
革製品の研究家
『KESシステム』は、生地の風合いを数値化して評価するシステムのことだよ。引張特性、曲げ特性、せん断特性、圧縮特性、表面特性（摩擦、凹凸）、厚さ、重さの計測を行うことで17の力学特性値が得られる仕組みで、各データを処理することで基本風合い値（こし、ぬめり、ふくらみ、しゃり味、はり、きしみ、しなやかさ、ソフトさ）が算出できるんだ。
革製品を知りたい
それで、総合風合い値が算出できるんですね。
革製品の研究家
その通り。総合風合い値は、基本風合い値を組み合わせて算出するんだ。現在では、繊維だけでなく、化粧品、食品、製紙、自動車分野でも使用されていて、ソフト革に応用する試みも行われているよ。
KESシステムとは。
KESシステムとは、生地の風合いを数値化して評価するシステムです。これまで人間の判断により行われてきた生地の風合い判断を、数値化することでより客観的な評価が可能になりました。
KESシステムでは、引張特性、曲げ特性、せん断特性、圧縮特性、表面特性（摩擦、凹凸）、厚さ、重さの計測を行うことで17の力学特性値が得られます。得られた各データを処理し、基本風合い値（こし、ぬめり、ふくらみ、しゃり味、はり、きしみ、しなやかさ、ソフトさ）が算出できます。さらに、この風合い値を組み合わせて、総合風合い値を算出することができるのです。
KESシステムは、現在では繊維に留まらず、化粧品、食品、製紙や自動車分野でも使用されています。ソフト革に応用する試みも行われています。
KESシステムとは？
KESシステムとは？
革製品の風合い、つまり、手触りや柔らかさ、ハリ、コシなどの感覚的な特性を数値化して評価するシステムがKESシステムです。KESは、Kawabata Evaluation Systemの略で、革製品の品質管理や研究開発に広く利用されています。
KESシステムは、革製品をさまざまな角度から引っ張ったり、押し込んだりして、そのときの力を測定します。測定されたデータは、曲線グラフに表され、そのグラフの形から、革製品の風合いを判断することができます。
KESシステムは、革製品の風合いを数値化することで、革製品の品質を客観的に評価することが可能になりました。これにより、革製品の製造工程の改善や、新しい革製品の開発などが効率的に行えるようになりました。
KESシステムの測定項目
KESシステムは、革製品の風合いを数値化するシステムです。KESシステムの測定項目は、次のとおりです。
1. 曲げ剛性革の曲げにくさを表す指標です。曲げ剛性が大きいほど、革は硬くなります。
2. 引張強度革が引っぱりに耐えられる強さを表す指標です。引張強度が大きいほど、革は強くなります。
3. 破裂強度革が破れにくさを表す指標です。破裂強度が大きいほど、革は破れにくくなります。
4. 摩擦係数革の表面の滑らかさを表す指標です。摩擦係数が大きいほど、革の表面は滑らかになります。
5. 吸水性革が水分を吸収する度合いを表す指標です。吸水性が高いほど、革は水分を吸収しやすくなります。
6. 透湿性革が水分を透過する度合いを表す指標です。透湿性が高いほど、革は水分を透しやすいくなります。
これらの項目を測定することで、革製品の風合いを数値化することができます。KESシステムは、革製品の品質評価や、革製品の用途を決定する際に使用されています。
KESシステムの風合い値
KESシステムの風合い値は、革製品の風合いを数値化し、客観的に評価するための指標です。KESシステムは、京都工芸繊維大学の川上氏によって開発されたもので、革製品の風合いを、13個の風合い値で評価します。13個の風合い値は、革製品の表面の硬さ、柔らかさ、滑らかさ、しわの寄りやすさ、引っかかりやすさなど、様々な要素を評価するために使用されます。
KESシステムの風合い値は、革製品の品質管理や、革製品の開発に役立てることができます。また、KESシステムは、革製品の風合いを数値化することで、革製品の風合いを客観的に評価することができるため、革製品の販売や、革製品の購入の際に役立てることができます。例えば、靴やバッグなどの革製品を購入する際に、KESシステムの風合い値を参考にすると、革製品の風合いを客観的に評価することができます。
KESシステムは、革製品の風合いを数値化することで、革製品の風合いを客観的に評価することができるため、革製品の品質管理や、革製品の開発、革製品の販売や、革製品の購入に役立てることができます。
KESシステムの応用例
革製品の風合いを数値化するKESシステムは、革製品の品質を評価するためのシステムです。このシステムは、革の硬さ、柔らかさ、滑らかさ、しっとり感などの風合いを数値化することで、客観的に評価することができます。
KESシステムの応用例は、多岐にわたります。例えば、革製品の製造工程において、革の風合いを管理するために使用することができます。また、革製品の販売において、消費者に商品の風合いを伝えるために使用することができます。さらに、革製品の研究開発において、革の風合いの改良のために使用することができます。
KESシステムは、革製品の風合いを数値化することで、革製品の品質評価を客観的に行うことができます。このシステムは、革製品の製造工程、販売、研究開発など、様々な場面で使用されています。
KESシステムの課題と展望
KESシステムの課題と展望
KESシステムは、革製品の品質を評価するのに有効なシステムとして広く利用されている。しかし、いくつかの課題も指摘されている。
まず、KESシステムは革製品の風合いの評価に特化しており、他の品質特性、例えば強さや耐久性については評価できない。そのため、革製品の全体的な品質を評価するには、KESシステムに加えて他の試験方法も必要となる。
第二に、KESシステムは革製品の風合いを数値化するシステムであるが、その数値が感覚的な風合いと必ずしも一致しないことがある。これは、革製品の風合いは複雑であり、単純な数値だけでは表現しにくいことが原因である。
第三に、KESシステムは革製品の風合いを評価するのに時間がかかる。これは、KESシステムが多くの試験項目から構成されており、各試験項目を測定するのに時間がかかるためである。
これらの課題があるにもかかわらず、KESシステムは革製品の品質評価に有効なシステムとして広く利用されている。今後、これらの課題を克服することで、KESシステムはさらに有用なシステムになることが期待されている。