革製品の金属溶出量について

革製品の金属溶出量について

革製品を知りたい

先生、『金属溶出量』ってどういう意味ですか?

革製品の研究家

『金属溶出量』とは、革製品から重金属が酸性汗液によって抽出される量のことです。人体に有害な重金属には、鉛、カドミウム、水銀、ニッケル、コバルト、総クロムなどがあります。

革製品を知りたい

なるほど、酸性汗液によって重金属が抽出されるんですね。では、『日本エコレザー基準(JES)』では、金属溶出量についてどのような基準が定められているんですか?

革製品の研究家

『日本エコレザー基準(JES)』では、成人用(皮膚接触)の場合、鉛は0.8mg/kg以下、カドミウムは0.1mg/kg以下、水銀は0.02mg/kg以下、ニッケルは4.0mg/kg以下、コバルトは4.0mg/kg以下、総クロムは200mg/kg以下、6価クロムは検出せずとなっています。エキストラの場合、ニッケルとコバルトは1.0mg/kg以下、総クロムは50mg/kg以下と厳しくなっていますが、ほかの項目は成人用(皮膚接触)と同じです。

金属溶出量とは。

革製品に使われる「金属溶出量」という用語は、皮革から重金属(鉛、カドミウム、水銀、ニッケル、コバルト、総クロム)が酸性汗液によって溶け出す量を指します。また、6価クロムの場合は、リン酸塩溶液によって溶け出す量を意味します。日本エコレザー基準(JES)では、成人用(皮膚接触)の場合、鉛は0.8mg/kg以下、カドミウムは0.1mg/kg以下、水銀は0.02mg/kg以下、ニッケルは4.0mg/kg以下、コバルトは4.0mg/kg以下、総クロムは200mg/kg以下、6価クロムは検出されません。エキストラの場合、ニッケルとコバルトは1.0mg/kg以下、総クロムは50mg/kg以下とより厳しくなりますが、他の項目は成人用(皮膚接触)と同じです。

金属溶出量とは

金属溶出量とは

金属溶出量とは、製品から金属が溶け出してくることを意味します。 一般的には、金属製品を水や汗などの液体に浸した際に、金属が溶けて溶液中に溶け出すことを指します。金属溶出量は、金属の種類や製品の製造方法、使用環境などによって異なります。金属溶出量は、金属製品の品質や安全性を評価する上で重要な指標となります。

製品の用途によっては、金属溶出量は規制されています。例えば、食品と接触する製品については、食品衛生法に基づいて金属溶出量の基準値が定められています。また、おもちゃの金属溶出量についても、玩具安全基準に基づいて基準値が定められています。

金属溶出量の基準

金属溶出量の基準

金属溶出量の基準

革製品の金属溶出量については、日本工業規格(JIS)や、欧州連合(EU)のRoHS指令、米国消費者製品安全委員会(CPSC)の規制など、さまざまな基準が定められています。これらの基準は、消費者の健康と安全を保護するために、革製品に含まれる金属の溶出量を制限しています。

JISの基準
JISでは、革製品の金属溶出量について、「JIS L 1038」という規格で定めています。この規格では、革製品に含まれる金属の溶出量を、以下の表のように制限しています。

| 金属 | 溶出量(ppm) |
|—|—|
| 鉛 | 100 |
| カドミウム | 10 |
| 水銀 | 1 |
| クロム(VI価) | 10 |

RoHS指令の基準
RoHS指令は、EU域内で販売される電気・電子機器に含まれる有害物質を制限する指令です。この指令では、革製品に含まれる金属の溶出量を、以下の表のように制限しています。

| 金属 | 溶出量(ppm) |
|—|—|
| 鉛 | 1000 |
| カドミウム | 100 |
| 水銀 | 1000 |
| クロム(VI価) | 100 |

CPSCの基準
CPSCは、米国で消費者製品の安全性を規制する機関です。CPSCでは、革製品に含まれる金属の溶出量について、以下の表のように制限しています。

| 金属 | 溶出量(ppm) |
|—|—|
| 鉛 | 90 |
| カドミウム | 100 |
| 水銀 | 1000 |
| クロム(VI価) | 100 |

金属溶出量を低減する方法

金属溶出量を低減する方法

革製品の金属溶出量を低減する方法

革製品から金属が溶出することは、健康被害を引き起こす可能性があります。金属溶出量を低減するためには、以下の方法があります。

1. -革のなめし工程で使用する化学物質を調整する。-

革のなめし工程では、クロムなどの金属化合物を使用します。これらの金属化合物は、革に強度や耐久性を与える働きがありますが、同時に金属が溶出する原因にもなります。そのため、なめし工程で使用する化学物質を調整することで、金属溶出量を低減することができます。

2. -革にコーティング剤を塗布する。-

革にコーティング剤を塗布することで、金属の溶出を防ぐことができます。コーティング剤には、ウレタン樹脂やフッ素樹脂など、さまざまな種類のものがあります。金属溶出量を低減するためには、金属の溶出を防止する効果が高いコーティング剤を選ぶ必要があります。

3. -革製品を使用する前に水洗いする。-

革製品を使用する前に水洗いすることで、金属の溶出量を低減することができます。水洗いの際には、中性洗剤を使用し、よくすすいでください。水洗いを繰り返すことで、金属の溶出量をさらに低減することができます。

4. -革製品を高温多湿の場所に放置しない。-

革製品を高温多湿の場所に放置すると、金属の溶出量が増加します。そのため、革製品は高温多湿の場所に放置しないようにしてください。革製品を使用しないときは、風通しの良い場所に保管してください。

金属溶出量の影響

金属溶出量の影響

革製品の金属溶出量の影響

革製品の金属溶出量は、使用される革の種類、なめし工程、そして製品の製造方法によって決まります。金属溶出量は、革製品の使用中に汗や水によって溶け出し、人体に影響を与える可能性があります。金属溶出量が人体に及ぼす影響は、溶け出す金属の種類、溶出量、そして個人の健康状態によって異なります。

金属溶出量の多い革製品を使用すると、金属アレルギーを引き起こしたり、金属が蓄積して慢性的な健康被害を引き起こしたりする可能性があります。金属アレルギーは、金属に接触すると皮膚が赤くなったり、かゆくなったり、水ぶくれができたりする症状を引き起こします。慢性的な健康被害には、腎臓障害、神経障害、発がん性などが含まれます。

金属溶出量が少ない革製品を選択することで、金属アレルギーや慢性的な健康被害のリスクを軽減することができます。金属溶出量が少ない革製品は、一般的に、植物性なめしでなめされた革や、金属含有量の少ない染色剤や仕上げ剤を使用している革製品です。

金属溶出量は、革製品の使用中に汗や水によって溶け出し、人体に影響を与える可能性があります。金属溶出量が少ない革製品を選択することで、金属アレルギーや慢性的な健康被害のリスクを軽減することができます。

金属溶出量を測る方法

金属溶出量を測る方法

革製品の金属溶出量について

金属溶出量を測る方法

革製品に含まれる金属の溶出量は、革製造工程で使用される金属を含む化学物質やなめし剤によって異なる。

革製品の金属溶出量を測定するためには、革製品を水に浸漬し、一定時間放置した後に、溶出水中の金属濃度を測定する。溶出水中の金属濃度を測定する方法としては、原子吸光分析法や誘導結合プラズマ発光分析法などが使用される。

金属溶出量の測定結果は、革製品の製造工程や使用される材料によって異なるため、一概にどの製品の金属溶出量が高いとは言えない。しかし、一般的に、染色やコーティングなどの加工を施された革製品の方が、加工されていない革製品よりも金属溶出量が高い傾向がある。

革製品の金属溶出量を低減するためには、金属を含む化学物質やなめし剤の使用量を減らすことが有効である。また、革製品を水に浸漬しないように注意することも大切である。

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