革製品の用語『引裂強さ』
革製品を知りたい
革製品の用語『引裂強さ』について教えて下さい。
革製品の研究家
引裂強さとは、革などの引裂きに対する強さを表す用語です。JISでは、JISK6550:1994に規定されています。
革製品を知りたい
引裂強さの測定方法はどのようなものですか?
革製品の研究家
革試験片に切り込みを入れ、その両端を引裂いて切断時までの最大荷重を測定します。革試験片の厚さで割り、引裂強さをN/mmで表します。
引裂強さとは。
引裂強さとは、革などの引裂きに対する強さのことです。材料強度の項目の一つであると同時に、繊維構造における交絡性を知る指標ともなります。JIS規格では、JISK6550:1994に規定されており、革試験片に切り込みを入れ、その両端を引裂いて切断時までの最大荷重を測定し、革試験片の厚さで割り、引裂強さをN/mmで表します。ただし、衣料革は、厚さが比較的薄く、引裂強さでは強い値であっても、加工時や使用時において弱くて実用に耐えない場合もあるので、革の厚さで割らないで引裂荷重Nで示すことになっています(JISK6552:1977、JISK6553:1977)。
ISO規格では、ISO3377-1:2002(IULTCSIUP40)とISO3377-2:2002(IULTCS/IUP8)が規定されています。前者の方法はJIS規格と同様ですが、試験片のサイズが異なります。後者は試験片の中央部を一定の形状で打ち抜き、その両端に2本の棒を差し込み、両側に引張ることにより引裂く方法です。
引裂強さとは何か
革製品の用語『引裂強さ』
引裂強さは、革製品の品質を評価する上で重要な指標の一つです。引裂強さとは、革が引き裂かれるまでに耐えられる力を表したものです。引裂強さが高いほど、革製品は引き裂かれにくく、耐久性が高いと言えます。
引裂強さとは何か
引裂強さは、革製品の強度を評価するために用いられる指標です。引裂強さは、革が引き裂かれるまでに耐えられる力を表しており、単位はニュートン(N)またはキログラム力(kgf)です。引裂強さは、革の厚さ、革の繊維の向き、革のなめし方法などによって異なります。一般的に、革の厚さが厚く、革の繊維が整っていて、革のなめし方法が適切に行われているほど、引裂強さは高くなります。
引裂強さの測定方法
引裂強さの測定方法
引裂強さは、革の抵抗力を評価するために一般的に使用される試験方法です。物理的試験の一種である引張試験と同じように、引裂においても荷重を段階的に増やしながら試料を引き裂きます。ただし、引張試験と比較して引裂試験は複雑なプロセスです。このため引裂強度の測定方法にはいくつかのバリエーションがあります。
代表的な方法の1つは、ISO 3374-1規格に準拠した引裂試験です。この試験では、事前に一定の長さに切断した試験片の両端に引張荷重を段階的に加え、試料を引き裂きます。荷重と伸びた長さの関係をグラフにプロットし、そこから引裂強さを算出します。
ISO 3374-1規格には、引裂試験片のサイズ、使用する試験機の仕様、試験片を固定する方法、荷重の適用速度など、試験条件が厳密に規定されています。このため、ISO 3374-1規格に準拠した引裂試験は、異なる試験所間での結果の比較が容易であり、信頼性の高い試験方法として広く採用されています。
引裂強さの試験規格
引裂強さの試験規格
革製品の引裂強さは、JIS L 1097「革 – 引裂強さ試験方法」によって試験されます。この試験方法は、革試片を引き裂くのに必要な力を測定するものです。革試片は、一定の幅と長さに裁断され、引張試験機に固定されます。引張試験機は、革試片を引き裂く力を徐々に増加させながら、革試片が引き裂かれるまでの力を測定します。革試片が引き裂かれるまでの力は、革の引裂強さとして表されます。
革の引裂強さは、革の厚さ、革の密度、革の繊維構造などによって異なります。一般的に、革が厚く、密度が高く、繊維構造が密であるほど、引裂強さは高くなります。また、革の引裂強さは、革のなめし方法や仕上げ方法によっても異なります。一般的に、クロムなめしの革は、ベジタブルなめしの革よりも引裂強さが高くなります。また、アニリン仕上げの革は、顔料仕上げの革よりも引裂強さが高くなります。
引裂強さを向上させる方法
–引裂強さを向上させる方法–
引裂強さを向上させるにはいくつかの方法があります。最も効果的な方法の一つは、革の繊維の方向に沿ってステッチを入れることです。これにより、革が破れにくくなり、引裂強さが向上します。
もう一つの方法は、革を化学薬品で処理することです。例えば、クロム鞣しは革の引裂強さを向上させることが知られています。化学物質によって革の繊維が強化され、革が破れにくくなります。
さらに、革を熱処理することでも引裂強さを向上させることができます。熱処理によって革の繊維が密になり、革が破れにくくなります。
しかし、革の引裂強さを向上させるためには、革の種類や厚さ、用途を考慮することが重要です。例えば、薄い革は厚い革よりも引裂強さが低いため、薄い革を使用する場合には、特に引裂強さを向上させる必要があります。また、革の用途によっては、引裂強さよりも他の特性が重要になる場合があります。例えば、靴に使用される革は、引裂強さよりも耐久性が重要になる場合があります。
引裂強さが低い革の活用方法
-引裂強さが低い革の活用方法-
引裂強さが低い革は、引っ張りに対して弱いという特徴があります。このため、バッグや財布など、重いものを頻繁に運ぶ製品には向いていません。しかし、引裂強さが低い革は、柔らかくて肌触りが良いという特徴もあります。このため、手袋や衣服など、身体に直接触れる製品に使用されることが多いです。
また、引裂強さが低い革は、加工しやすいという特徴もあります。このため、装飾品や小物などの、細かい細工が施された製品に使用されることも多くあります。
引裂強さが低い革は、正しく使用すれば、耐久性のある製品を作るのに使用することができます。ただし、製品の用途に合わせて、適切な革を選ぶことが重要です。