製革用語『セッティングマシン』とは?
革製品を知りたい
革製品の用語『セッティングマシン』とはどういう機械ですか?
革製品の研究家
セッティングマシンとは、染色や加脂の後に湿っている革のしわなどを伸ばして銀面を平らにする機械のことです。
革製品を知りたい
セッティングマシンの種類にはどのようなものがありますか?
革製品の研究家
セッティングマシンには、ローラー型とテーブル型があります。近年、ローラー型にも複数の刃シリンダーと複数のローラーを備えた効率を向上したタイプが開発されています。
セッティングマシンとは。
革製品の用語である「セッティングマシン」とは、通常、染色や加脂などを行った後の湿潤状態の革を、しわを取り除いて銀面を滑らかにする機械のことです。
ローラー型とテーブル型がありますが、近年では後者にも、複数の刃シリンダーと複数のローラーを備えた効率の良いタイプが開発されています。
ローラー型セッティングマシンは、革を複数のローラーと刃シリンダーで挟んで操作します。中央からV字型に左右両側に螺旋状の鈍い刃を持つ刃シリンダーで銀面を伸ばしていきます。
ローラー型はフェルトのパイプを備えているため、水絞りも兼用でき、サミング・セッティングマシンとも呼ばれます。また、革を往復で処理するリバースタイプもあります。
セッティングマシンは、最終的な完成革の面積収率や銀面の肌目に大きく影響を与える機械です。
セッティングマシンの役割と種類
セッティングマシンとは、革の表面を粗くして、色や染料の染み込みをよくするために使用する機械です。セッティングマシンは、革の表面に研磨剤を塗布し、回転するブラシで革の表面をこすって粗くします。セッティングマシンを使用することで、革の表面が粗くなり、色や染料が革の奥まで染み込みやすくなり、革製品の品質が向上します。
セッティングマシンの種類は、以下の2種類です。
1. 手動式セッティングマシン
2. 電動式セッティングマシン
手動式セッティングマシンは、人力で研磨剤を塗布し、回転するブラシで革の表面をこする機械です。電動式セッティングマシンは、電動モーターで研磨剤を塗布し、回転するブラシで革の表面をこする機械です。電動式セッティングマシンは、手動式セッティングマシンよりも作業効率が高く、大量の革を処理するのに適しています。
ローラー型セッティングマシンの仕組み
ローラー型セッティングマシンの仕組みは、非常に簡単です。平らな革をローラーに巻き付け、ローラーを回転させて革を揉みほぐします。このプロセスにより、革の繊維がほぐれ、より柔らかくしなやかになります。さらに、ローラー間の圧力を調整することで、革の硬さを調整することも可能です。
ローラー型セッティングマシンのメリットは、そのシンプルさと汎用性の高さです。様々な種類の革に使用することができ、また、様々な種類の仕上がりを得ることができます。さらに、ローラー型セッティングマシンは比較的安価でメンテナンスが容易です。
一方で、ローラー型セッティングマシンのデメリットは、他の種類のセッティングマシンに比べて革の処理速度が遅いことです。また、ローラー型セッティングマシンは革の厚みにより処理できる革の種類が限られます。
テーブル型セッティングマシンの仕組み
テーブル型セッティングマシンは、皮革製品の製造工程で用いられる機械であり、皮革を裁断する際に用いられる。 裁断とは、皮革を所定の形状に切り取る作業のことを指し、皮革製品の製造において重要な工程となる。
テーブル型セッティングマシンは、裁断作業を効率化するための機械であり、本体上にテーブルが設置されており、テーブルの上に皮革をセットして裁断を行う。裁断方法は、機械本体に装備された刃物を使用して行う。
刃物は回転式となっており、裁断する皮革の厚みによって刃物の回転速度を調整することができる。また、刃物の向きも調整することができ、直線的な裁断や曲線的な裁断を行うことができる。
テーブル型セッティングマシンは、皮革製品の製造において欠かせない機械であり、様々な形状の皮革を裁断することができる。また、裁断作業を効率化することができるため、生産性を向上させることができる。
リバース型セッティングマシンの特徴
-リバース型セッティングマシンの特徴-
リバース型セッティングマシンは、従来のセッティングマシンと逆の動作で革にセッティングを行う機械です。 従来のセッティングマシンでは、革を上にしてセッティングしますが、リバース型セッティングマシンでは、革を下にしてセッティングします。そのため、従来のセッティングマシンよりも、セッティングする革の表面を傷つけにくくなっています。また、リバース型セッティングマシンは、従来のセッティングマシンよりも、セッティングする革の厚みに制限が少ないため、様々な厚みの革をセッティングすることができます。さらに、リバース型セッティングマシンは、従来のセッティングマシンよりも、セッティングする革の形状に制限が少ないため、様々な形状の革をセッティングすることができます。
セッティングマシンの最終仕上がりへの影響
セッティングマシンの最終仕上がりへの影響
セッティングマシンで革を伸ばしたり縮めたりすることで、革の風合いや質感が変わります。たとえば、革を伸ばすことで革の表面に光沢が出たり、柔らかくしっとりとした触り心地になったりします。逆に、革を縮めることで革の表面にシボが出たり、ハリのある硬い質感になったりします。
また、セッティングマシンで革の厚みを調整することもできます。革を薄くすることで、革が軽くてしなやかになり、衣服やバッグなどの製品に適したものになります。逆に、革を厚くすることで、革が頑丈で耐久性のあるものになり、靴やソファなどの製品に適したものになります。
このように、セッティングマシンは革の風合い、質感、厚みなどを調整することで、最終仕上がりに大きな影響を与えます。革製品の品質を左右する重要な工程のひとつです。