革製品の用語『下塗り』とは?
革製品を知りたい
革製品の用語『下塗り』について教えて下さい
革製品の研究家
『下塗り』とは、革及び革製品塗装仕上げの最初の段階で施す塗装のことです。ボトミングとも呼ばれます
革製品を知りたい
『下塗り』の目的は何でしょうか
革製品の研究家
『下塗り』の目的は、中間塗装液の吸収度を調整するために行われます
下塗りとは。
「下塗り」とは、革製品の塗装仕上げの最初の段階で行う塗装のことです。この塗装は、中間塗装液の吸収度を調整する役割があります。下塗りには、刷毛、テレンプ(ビロードを板に張った手塗りの道具)、ローラーコーターなどの道具を使用し、革の表側に塗布します。
下塗りの意味と目的
革製品の用語『下塗り』とは?下塗りの意味と目的
革製品の下塗りとは、革の表面を滑らかに整え、その後の塗装の密着性を高めるために施される処理のことです。下塗りを行うことで、革の表面の凹凸を埋め、滑らかな表面に整えることができます。また、下塗り剤は革の表面に浸透し、革の繊維を強化することで、塗装の密着性を高めます。これにより、塗装が剥がれにくくなり、革製品の美しさと耐久性を向上させることができます。
下塗りは、革製品の仕上げにおいて重要な工程です。下塗り剤には様々な種類があり、革の素材や用途に合わせて適切な下塗り剤を選択する必要があります。また、下塗りの際には、下塗り剤を均一に塗布することが重要です。下塗りが不十分だと、塗装の密着性が低下し、塗装が剥がれやすくなってしまいます。
下塗り剤の種類
-下塗り剤の種類-
革製品の下塗りには、革の素材や用途によって異なるさまざまな下塗り剤が使用されます。 その中から代表的なものをいくつかご紹介します。
* -水溶性下塗り剤-
水溶性下塗り剤は水で希釈して使用する下塗り剤です。革に塗りやすいのが特徴で、初心者でも扱いやすいです。
* -油性下塗り剤-
油性下塗り剤は油で希釈して使用する下塗り剤です。水溶性下塗り剤よりも耐久性が高いのが特徴ですが、革に塗りづらく、初心者には不向きです。
* -ラッカー系下塗り剤-
ラッカー系下塗り剤はラッカーで希釈して使用する下塗り剤です。油性下塗り剤よりもさらに耐久性が高いのが特徴ですが、革に塗りづらく、初心者には不向きです。
* -ウレタン系下塗り剤-
ウレタン系下塗り剤はウレタンで希釈して使用する下塗り剤です。ウレタン系下塗り剤は耐久性と耐水性に優れていることが特徴です。また、比較的安価で入手しやすいというメリットもあります。
* -エポキシ系下塗り剤-
エポキシ系下塗り剤はエポキシで希釈して使用する下塗り剤です。エポキシ系下塗り剤は耐久性と耐水性に優れていることが特徴です。また、比較的安価で入手しやすいというメリットもあります。
下塗りの方法
下塗りの方法は、革の種類や状態によって異なります。一般的に、下塗りは革の表面を整え、防水性を高めるために施されます。下塗りの方法には、以下のものがあります。
* -溶剤型下塗り剤の使用- この方法では、溶剤を配合した下塗り剤を使用します。溶剤が蒸発すると、下塗り剤が革の表面に薄い膜を形成します。この膜が革の表面を整え、防水性を高めます。
* -水性下塗り剤の使用- この方法では、水を配合した下塗り剤を使用します。水性下塗り剤は、溶剤型下塗り剤よりも環境に優しいのが特徴です。また、水性下塗り剤の方が、革の表面に柔らかくしなやかな膜を形成します。
* -ワックスの使用- この方法では、ワックスを革の表面に塗布します。ワックスは、革の表面に防水性のある層を形成します。また、ワックスは、革の表面に光沢を与え、美しさを高めます。
下塗りの方法は、革の種類や状態によって異なります。どの方法が一番適しているかは、革の専門家に相談するのがよいでしょう。
下塗りの注意点
下塗りの注意点
下塗りは、革の表面を整えるために必要な工程ですが、注意すべき点もあります。
・塗膜を作りすぎないこと
下塗りを塗る際には、塗膜を作りすぎてはいけません。塗膜が厚すぎると、革の風合いが損なわれてしまいます。また、塗膜が厚いと、革が硬くなり、使い勝手が悪くなってしまいます。
・均一に塗ること
下塗りを塗る際には、均一に塗るようにしましょう。塗りがムラがあると、革の表面に仕上がりに差が出てしまいます。また、塗りがムラがあると、革の強度が弱くなってしまいます。
・乾燥させる前に、表面を整えること
下塗りを塗ったら、乾燥させる前に、表面を整える必要があります。表面を整えることで、塗膜の仕上がりが良くなります。また、表面を整えることで、革の強度が強くなります。
下塗りは、革製品の製作において、重要な工程です。注意点を守って、正しく下塗りを行うようにしましょう。
下塗りのメリット
下塗りのメリット
下塗りには、革製品の品質と耐久性を高めるためにいくつかのメリットがあります。
・下塗りをすることで革に潤いを与え、やわらかくします。これにより、革製品のひび割れや破損を防ぐことができます。
・下塗り剤には、革を防水・防汚効果を高める成分が含まれています。これにより、革製品を長く清潔に保つことができます。
・下塗りをすることで、革の表面を滑らかにすることができ、色艶が良くなります。これにより、革製品がより美しく高級感ある仕上がりになります。
・下塗りをしておくことで、革の表面を保護し、傷や汚れを防ぐことができます。これにより、革製品の寿命を延ばすことができます。
下塗りは、革製品の品質と耐久性を高めるためには欠かせない工程です。革製品を長く愛用したいのであれば、定期的に下塗りを行うことをおすすめします。