革製品用語の『越革、越鞣し』
越革、越鞣しの歴史
越革、越鞣しの歴史は古く、少なくとも奈良時代には存在していたと考えられています。当時の革製品は、鹿革や牛革が主に使用されており、鞣し剤としては柿渋や植物性の油などが使われていました。平安時代になると、中国から宋革と呼ばれる革が伝来し、越革、越鞣しの技術がさらに発展しました。宋革は、牛皮を植物性の油脂でなめした革で、柔軟性と耐久性に優れており、高級な革製品に使用されました。室町時代になると、越革、越鞣しの技術はさらに洗練され、革製品の種類も多様化しました。江戸時代には、革製品の需要が高まり、越革、越鞣しの技術は全国各地に広がりました。明治時代になると、西洋から革製品の製造技術が伝来し、越革、越鞣しの技術も近代化しました。現在では、越革、越鞣しの技術は伝統工芸として受け継がれ、高級な革製品に使用されています。