革製品の用語『二浴法』とは?

革製品の用語『二浴法』とは?

革製品を知りたい

革製品の用語『二浴法』について教えてください。

革製品の研究家

二浴法とは、皮革をクロム鞣しする一方法です。ピックリングした皮をその重量の3~4倍量の水で希釈した重クロム酸ナトリウム、塩酸又は硫酸、塩化ナトリウムからなる溶液(第一浴)で処理し、6価クロムには鞣し効果が無いため、チオ硫酸ナトリウム溶液(第二浴)で、皮中でクロム酸塩を還元して3価クロムを生成させることによって鞣しを進行させます。

革製品を知りたい

二浴法で鞣された革の特徴を教えてください。

革製品の研究家

二浴法で鞣された革は、微細で平滑な銀面をもつ柔軟な革が得られます。主にヒツジの手袋用革に利用されてきましたが、現在では環境汚染と経済性から行われていません。

二浴法とは。

革製品の用語「二浴法」とは、染色などの場合に、続けて二種類の溶液に浸すことで、一つの目的を達成する方法を指します。皮革においては、クロム鞣しの一種に「二浴法」があります。

「二浴法」では、まずピックリングした皮を、その重量の3~4倍量の水で希釈した重クロム酸ナトリウム、塩酸または硫酸、塩化ナトリウムからなる溶液(第一浴)に浸します。その後、チオ硫酸ナトリウム溶液(第二浴)に浸し、皮の中でクロム酸塩を還元して3価クロムを生成させて鞣しを進めます。鞣し後は、水洗いをしてから重炭酸ナトリウム水溶液で軽く中和し、馬掛け*をして3日間以上熟成させます。

「二浴法」で作られた革は、微細で平滑な銀面をもつ柔軟な革となります。主にヒツジの手袋用革として利用されてきましたが、現在は環境汚染と経済性の問題からこの方法は行われていません。

二浴法とは

二浴法とは

革製品の用語『二浴法』とは? の「二浴法とは」

革製品の製造工程における「二浴法」とは、皮革に含まれるタンパク質とクロム化合物が結合する過程で、クロム液の浴(作業用容器)を2回に分けて使用する手法のことです。1回目は「前浴」、2回目は「本浴」と呼ばれ、それぞれ異なる濃度のクロム液が使用されます。前浴は皮革を予備なめしし、本浴は皮革に最終的ななめしを行います。

二浴法は、一度の作業でなめしを完了させる「一浴法」よりも、なめしの品質が高く、仕上がりも良くなります。しかし、工程が複雑で、コストも高くなるため、高級な革製品に使用されることが多いです。

二浴法の歴史

二浴法の歴史

-二浴法の歴史-

二浴法は、19世紀後半にイタリアで生まれたなめし技術です。牛革を、植物タンニン溶液とクロムタンニン溶液の2つの異なる浴槽に浸すことで、革を柔らかくしなやかに仕上げることができます。二浴法は、従来のなめし方法よりも短期間で革をなめすことができるため、生産性を向上させることができました。

二浴法は、当初は靴の製造に使用されましたが、その後、バッグや財布などの他の革製品の製造にも使用されるようになりました。二浴法でなめされた革は、丈夫で耐久性に優れているため、さまざまな革製品に使用されています。二浴法は、現在でも革業界で広く使用されているなめし技術です。

二浴法で使用される薬品

二浴法で使用される薬品

二浴法とは、革のなめし工程において、2つの異なる薬液で革を処理する手法のことです。二浴法で使用される薬品は、主剤と補助剤の2種類に分けられます。主剤は、革を柔らかくする働きがあり、補助剤は、主剤の働きを補助する役割を果たします。主剤として一般的に使用される薬品は、タンニンとクロムです。タンニンは、植物から抽出される天然の物質で、革に柔軟性と強度を与えます。クロムは、金属の一種で、革に耐熱性と耐水性を与えます。補助剤として使用される薬品は、酸やアルカリ、塩などがあります。酸は、革のpHを調整するために使用され、アルカリは、革の油分を分解するために使用されます。塩は、革の硬さを調整するために使用されます。

二浴法の工程

二浴法の工程

革製品の用語『二浴法』とは?

革製品の用語『二浴法』とは、皮革に染料を定着させる方法の一種です。革をなめした後に、染料を染み込ませ、その後、もう一つの染料液に浸すという工程を踏みます。これにより、染料が革にしっかりと定着し、色落ちしにくくなります。

二浴法は、革製品をより長く美しく保つことができるため、高級な革製品によく用いられる方法です。また、二浴法で染められた革は、発色が鮮やかで、独特な風合いを楽しめます。

二浴法の工程

二浴法の工程は以下の通りです。

1. 革をなめす。
2. 染料を染み込ませる。
3. もう一つの染料液に浸す。
4. 革を乾燥させる。
5. 革を仕上げる。

二浴法は、革をなめすところから始まるため、工程数は多く、時間もかかります。しかし、その分、革製品をより長く美しく保つことができるため、高級な革製品によく用いられる方法です。

二浴法の長所と短所

二浴法の長所と短所

– 二浴法の長所と短所

二浴法の長所は、比較的安価な材料で生産が可能であることです。また、製造工程がシンプルであり、短期間で生産できるという特徴があります。さらに、大量生産に適しているため、コストを抑えることができるというメリットもあります。

一方で、二浴法の短所としては、革の品質が損なわれてしまう可能性があるということが挙げられます。二浴法は、革をクロムでなめした後に、別の染料で染めるという方法です。この工程の中で、革がダメージを受けてしまうことがあります。また、二浴法で生産された革は、他の方法で生産された革に比べて、耐久性が劣るという特徴があります。

以上の長所と短所を踏まえた上で、二浴法は安価で大量生産に適した方法ですが、革の品質が損なわれてしまう可能性があるというデメリットがあることを理解しておく必要があります。

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