パッカーハイドとは?革製品の用語解説
革製品を知りたい
先生、パッカーハイドってなんですか?
革製品の研究家
パッカーハイドとは、食肉缶詰業者(パッカー)が副産物として生産、販売する原皮のことです。大規模工場では設備が良く、剥皮、塩蔵技術に熟練していて品質の良い原皮を産出するため、ビッグパッカーハイドは高品質の塩蔵皮を表現する代名詞となっています。
革製品を知りたい
なるほど。スモールパッカーハイドとカントリーハイドはどう違うんですか?
革製品の研究家
スモールパッカーハイドは幾分剥皮傷が多く、塩蔵状態も劣ります。カントリーハイドはこれより低級な塩蔵皮です。最近では、これらの品質に以前のような大きな差異はありません。
パッカー ハイドとは。
革製品の用語「パッカーハイド」とは、米国の食肉缶詰製造業者(パッカー)が副産物として生産、販売する原皮のことです。大規模な工場では設備が整っており、剥皮と塩蔵の技術に熟練しており、品質の良い原皮を生産することができます。そのため、ビッグパッカーハイドは、高品質の塩蔵皮の代名詞となっています。
一方、スモールパッカーハイドは、剥皮傷が多く、塩蔵状態も劣るため、品質が劣ります。さらにそれより低級な塩蔵皮として、カントリーハイドがあります。
しかし、近年では、これらの品質の間に以前のような大きな差異はなく、品質は均一化されてきています。
パッカーハイドとは?その特徴と種類
パッカーハイドとは?その特徴と種類
パッカーハイドとは、牛革の原皮を加工する際の工程の一つで、皮を伸ばして平らにすることで、革の強度や耐久性を高める方法です。 パッカーハイドは主に、靴やバッグ、財布などの革製品に使用されています。
パッカーハイドの特徴は、革の表面にシボと呼ばれる細かい凹凸があることで、このシボが革製品に独特の風合いを与えます。また、パッカーハイドは耐久性が高いため、長期間の使用にも耐えることができます。
パッカーハイドには、銀面と床面の2種類があります。銀面は革の表側で、床面は革の内側です。銀面のほうが床面よりも強度や耐久性が高く、革製品に使用されることが多いです。
パッカーハイドは、革製品の品質を左右する重要な工程です。パッカーハイドを丁寧に行うことで、耐久性が高く、美しい革製品を作ることができます。
パッカーハイドの製造方法
パッカーハイドとは、雄牛の原皮をベジタブルタンニンでなめした革のことをいいます。その中でも最高級品とされるのが、イタリアで製造されたパッカーハイドです。イタリアのパッカーハイドは、原皮の選定からなめし、仕上げまで、すべて手作業で行われています。
パッカーハイドの製造方法は、まず、原皮の下処理をします。原皮は、塩漬けにして保存されていますので、まず塩抜きをしなければなりません。塩抜きをした後、原皮は水に浸して柔らかくします。この工程を「浸水」といいます。
浸水した原皮は、次になめしを行います。なめしとは、原皮を革にするための工程です。なめしには、植物由来のタンニンを使う「ベジタブルタンニンなめし」が伝統的な方法です。このなめし方法で作られたパッカーハイドが、最高級品とされます。
なめしを行った原皮は、仕上げを行います。仕上げには、加脂、染色、乾燥などの工程があります。加脂とは、革に油分を加えて柔らかくする工程です。染色とは、革を染める工程です。乾燥とは、革を乾かす工程です。
これらの工程を経て、パッカーハイドは完成します。パッカーハイドは、耐久性と柔軟性に優れた革です。靴やバッグ、財布などのさまざまな革製品に使用されています。
パッカーハイドの品質
パッカーハイドの品質は、革の厚さ、強度、耐久性によって決まります。革の厚さは、オンスで表され、1オンスは2.8グラムです。通常、パッカーハイドの厚さは5~12オンスで、12オンスが最も厚く、最も耐久性が高いとされています。革の強度もオンスによって決まります。パッカーハイドの強度もオンスによって決まりますが、鞣し方法によっても影響します。タンパク質や植物エキストラクトを混合した植物性タンニンのピット槽に原皮を浸す「ピット製法」で鞣しされた革は、クロミウムを用いて鞣しされた革に比べて強度が高いとされています。耐久性もオンスや鞣し方法によって決まります。
パッカーハイド製品の加工法
-パッカーハイド製品の加工法-
パッカーハイドは、牛革や豚革を植物性タンニンで鞣した後、油脂をしみ込ませて柔らかくした皮革のことです。パッカーハイドは、耐久性と耐水性に優れ、経年変化を楽しめることから、バッグや財布などの革製品によく使用されています。
パッカーハイド製品の加工法は、大きく分けて以下の3つの工程があります。
1. -皮革の鞣し-
皮革の鞣しは、皮革を腐敗や変質から守るために必要な工程です。パッカーハイドは、通常、植物性タンニンで鞣されます。植物性タンニンは、樫の木やミモザの木などの植物から抽出される天然成分です。植物性タンニンで鞣された皮革は、耐久性と耐水性に優れ、経年変化を楽しめるという特徴があります。
2. -皮革の染色-
皮革の染色とは、皮革に色を付ける工程です。パッカーハイドの染色には、顔料染めとアニリン染めの2種類があります。顔料染めは、顔料を皮革の表面に塗布して色を付ける方法です。顔料染めは、比較的安価で色落ちしにくいという特徴があります。アニリン染めは、アニリン染料を皮革の内部に染み込ませて色を付ける方法です。アニリン染めは、顔料染めよりも高価ですが、色落ちしにくく、経年変化を楽しめるという特徴があります。
3. -皮革の仕上げ-
皮革の仕上げは、皮革の表面に保護膜を形成し、傷や汚れから守るために必要な工程です。パッカーハイドの仕上げには、ワックス仕上げとラッカー仕上げの2種類があります。ワックス仕上げは、ワックスを皮革の表面に塗布して保護膜を形成する方法です。ワックス仕上げは、比較的安価で、皮革の風合いを損なわないという特徴があります。ラッカー仕上げは、ラッカーを皮革の表面に塗布して保護膜を形成する方法です。ラッカー仕上げは、ワックス仕上げよりも高価ですが、耐久性と耐水性に優れ、皮革の風合いを保つことができます。
パッカーハイド製品の主な用途
パッカーハイド製品の主な用途
パッカーハイドは、耐久性と革の自然な美しさを兼ね備えた革素材です。パッカーハイド製品は、バッグ、財布、靴、ジャケットなどのファッションアイテムから、家具、ソファ、車のシートなどのインテリアアイテムまで、幅広い用途で使用されています。また、パッカーハイドは、工業用製品の部品や、医療器具の材料としても使用されています。
ファッションアイテムとしてのパッカーハイド製品は、その耐久性と高級感から人気があります。パッカーハイドのバッグは、ビジネスシーンや旅行に最適です。パッカーハイドの財布は、小銭やカードをしっかり収納でき、長持ちします。パッカーハイドの靴は、歩きやすく、足に負担がかかりません。パッカーハイドのジャケットは、防寒性と防水性に優れ、アウトドアに最適です。
インテリアアイテムとしてのパッカーハイド製品は、その高級感と落ち着いた雰囲気から人気があります。パッカーハイドの家具は、リビングやダイニングルームに最適です。パッカーハイドのソファは、座り心地が良く、長持ちします。パッカーハイドの車のシートは、耐久性と防水性に優れ、快適なドライビングを実現します。
工業用製品の部品としてのパッカーハイドは、その耐久性と耐熱性から人気があります。パッカーハイドは、機械の部品、車の部品、航空機の部品など、さまざまな工業用製品の部品に使用されています。
医療器具の材料としてのパッカーハイドは、その生体適合性と耐久性から人気があります。パッカーハイドは、人工関節、人工心臓、人工血管などの医療器具の材料に使用されています。